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『レ・ミゼラブル(原題:Les miserables)』

Posted by arnoldkillshot on 21.2012 映画タイトル:ら行 0 comments 0 trackback
絶望の底から湧きあがる人間賛歌が教えてくれる、私にも魂があると。

『レ・ミゼラブル(原題:Les miserables)』
2012年 イギリス
監督:トム・フーパー
原作:ヴィクトル・ユゴー『レ・ミゼラブル』
   クロード=ミシェル・シェーンベルグ、アラン・ブーブリル ミュージカル『レ・ミゼラブル』
出演:ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライド、エディ・レッドメイン、サマンサ・バークス、サシャ・バロン・コーエン、ヘレナ・ボナム=カーター


あらすじ:
1815年、革命後の激動のフランス。たった一切れのパンを盗んだ罪で19年間投獄されていた男、ジャン・ヴァルジャン(ヒュー・ジャックマン)は、司教ミリエルの慈悲により「正しい人」になろうと決意する。1823年、マドレーヌと名を変えモントルイユ市長となったヴァルジャンだったが、彼を追い続ける警部ジャベール(ラッセル・クロウ)が再び現れる。彼に気を取られていたヴァルジャンは、自分の工場で働いていたファンティーヌ(アン・ハサウェイ)が追い出されるところを見過ごしていた。仕事を失ったファンティーヌは、娘コゼットを養うために娼婦に身を落とす。ヴァルジャンに救われたファンティーヌは娘コゼットを彼に託すが、そのころ他人が彼と間違われて逮捕される。自ら名乗り出たヴァルジャンはファンティーヌの死を見届け、テナルディエ夫妻(サシャ・バロン・コーエン、ヘレナ・ボナム=カーター)からコゼットを取り戻すと街を去る。
1830年、パリ。王政復古に伴う圧政で、民衆の怒りは頂点に達していた。革命を目指す学生たちのリーダー、マリウス(エディ・レッドメイン)は、民衆蜂起を控えた日に、美しい少女に一目ぼれする。それはヴァルジャンに大切に育てられたコゼット(アマンダ・セイフライド)だった。テナルディエ夫妻の娘エポニーヌ(サマンサ・バークス)の片思いをよそに、二人は恋に落ちるが、またも現れたジャベールから逃れるべく、ヴァルジャンはコゼットと共にパリを去る。そしてついに民衆と警察が激突。波乱万丈の運命の末、彼らは希望を手にすることができるのか……
感想:
原作にもミュージカル版にも多くのファンがいるであろうこの作品に、私なんかが何かを語る余地などないんですが……魂を揺さぶられるってこういうことなんだな、と感じました。「こんなはずじゃなかった」というファンティーヌの絶望に胸が張り裂けそうになる「夢やぶれて」、叶わぬ恋でも思い続けるエポニーヌに切なくなる「オン・マイ・オウン」、魂を鼓舞する「民衆の歌」などなど……否応なしに心に響く素晴らしい音楽は、憎悪の塊だったジャン・ヴァルジャンにミリエル司教が言ったように、「あなたにも魂がある」と教えてくれているような気がします。魂を揺さぶられた瞬間に、自分にも魂があると実感できる。そんな感動をくれるのが、この『レ・ミゼラブル』という作品なのではないか……というのが、にわかファンの私の感想です。

傑作ミュージカルである原作を映画化するにあたり、最大の武器となったのは映画でしか実現できないリアリティ。他のミュージカル映画のように口パクにするのではなく、生歌で撮影した点はもちろんのこと、歌っている人物の表情にフォーカスした演出は、映画ならではのリアリティを最大限に発揮しています。人物の顔アップをロングショットでとらえ続けることにより、人物の心が観る者にダイレクトに伝わるのです。歌に思いを吐露する人の表情なんて、なかなか見ることないですもん。ファンティーヌを演じるアン・ハサウェイに至っては、歌声以上に彼女の本気の泣き顔に心揺さぶられると言ってもいいくらい。また冒頭の囚人たちの労役や、テナルディエ夫妻の猥雑な宿屋、そして後半の民衆蜂起の戦闘シーンなども、映画でしかできない方法でリアルかつ詳細に描かれています。

そんな映画ならではの演出と、素晴らしい楽曲で奏でられる波乱万丈のストーリーに、誰もが魂を揺さぶられるはず。「正しい人」として生きようとしながらも、ことごとく過去に希望を潰されるジャン・ヴァルジャン。悪に対する絶望を信念とするがゆえ、皮肉にも正しさという希望に葛藤するジャベール。最底辺に堕ちながらも、娘という希望を守ろうとしたファンティーヌ。社会を正すという希望に、若い命を賭すマリウス。彼への想いが敗れてもなお、一途に愛し続けるエポニーヌ。そして彼らの間で、未来の希望の象徴として輝くコゼット……どの人物も最も望まない状況に陥りますが、それぞれが絶望の底で、絶望も奪えなかった希望を見出します。きれいごとに聞こえるかもしれない、けれど登場人物たちの人生の重みが、そのメッセージに説得力を持たせます。それは絶望の底から湧き驕る人間賛歌。その歌は決して絶えず、魂に響き渡ります。

そして演じるのも無敵のキャストです。歌って踊れて演技もうまい(おまけに人柄もいい)完璧超人ヒュー・ジャックマンや、バンドもやっているラッセル・クロウは言うまでもなく、若手の売れっ子エディ・レッドメインもプロ並みの歌声を披露。そして誰もが地雷だと思っていたであろうサシャ・バロン・コーエンも、そのメンツの中で負けていません。『ボラット』でも『ブルーノ』でも、いつも音を外して歌ってたくせに、何だよちゃんと歌えるじゃねえか!!そして個人的には、女性陣により心を動かされました。アン・ハサウェイの本気の演技に、涙と鼻水で顔面ガビガビにされたのは私だけではないでしょう。そして舞台でもエポニーヌを演じたサマンサ・バークスの切ない片思いに再び涙腺を持っていかれました。それからアマンダ・セイフライドの天使の歌声、ヘレナ・ボナム=カーターの安定の変な女っぷりも素敵。

原作未読(というか、映画の前に読み切れませんでした)で、ミュージカル版も25周年記念コンサートしか見ていない程度の私が言うのもナンですが、観る前から思い入れが強くなくても、この映画の謳うメッセージは間違いなく誰の魂にも響くと思います。むしろ「クリスマスだし~泣ける映画見たいね~♡」というだけのカップルみたいな人にこそ見てほしい。この映画は間違いなく泣けます。魂の底から泣くことでしょう。そして自分にも魂があると気づかされます――それが本物の感動、魂が揺さぶれる感覚です。そして映画を見終わったカップルや友達同士、一人で見ている映画ファン……すなわち「民衆」一人一人が、その魂の感動を忘れず「正しい人」として生きようと思ってくれたらいいな、そう思います。


以上で『レ・ミゼラブル』のレビューを終えます。
実はちゃんと歌えることを証明したサシャ・バロン・コーエンですが、これは2014年公開予定のフレディ・マーキュリー伝記映画への布石なのか……?

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私Arnold Killshotが好きな映画、音楽、本について紹介していくブログです。
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