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『Looper/ルーパー(原題:Looper)』

Posted by arnoldkillshot on 21.2012 映画タイトル:ら行 0 comments 0 trackback
任務は、未来の自分を殺すこと――現在の可能性と不確かな未来が交錯する戦いの中、ふたりの〝自分〟が収束する結末とは?

『Looper/ルーパー(原題:Looper)』
2012年 アメリカ
監督・脚本:ライアン・ジョンソン
音楽:ネイサン・ジョンソン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス、エミリー・ブラント、ポール・ダノ、ジェフ・ダニエルズ、ノア・セガン 他


あらすじ:
近未来では、さらに先の未来からタイムトラベルによって送られてくる標的を始末する殺し屋〝ルーパー〟が存在していた。荒んだ過去を持つジョー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)もその一人。ルーパーは契約により、いつかは30年後の自分を殺さなくてはならなかった――失敗すればジョーの友人セス(ポール・ダノ)のように、組織に殺されることになる。
そしてジョーの前にも、30年後の自分(ブルース・ウィリス)が現れる。しかし未来のジョーは反撃して逃走、ジョーは組織に追われる身となる。未来のジョーは、このルーパーのシステムを作った未来の犯罪王〝レインメーカー〟を現在で殺し、愛する妻の死を取り消そうとしていたのだ。ジョーは彼に託された地図から、農場に息子と二人きりで暮らすシングルマザー・サラ(エミリー・ブラント)と出会う――彼女の息子シドは、将来〝レインメーカー〟となる子供かもしれないのだ。あくまで未来の自分を始末することしか考えていないジョーは、標的をおびき寄せるためサラの家に身を寄せるが、一方で未来のジョーも未来を変えるために行動に出ていた……
感想:
タイムトラベル+犯罪もの、標的は未来の自分自身――既存のジャンルでも、組み合わせ次第でこんなに斬新になるんですね。学園もの+フィルムノワールという異色のジャンルの組み合わせを、すでにデビュー作『Brick』でやっていたライアン・ジョンソン監督と、その『Brick』で主演をつとめたジョセフ・ゴードン=レヴィットのタッグ再び!ということで、前々から注目していた作品です。ライアン・ジョンソン監督の凄いところは、マンガチックな設定をスタイリッシュな描き方で説得力を持たせる手腕。タイムトラベルで請け負う殺し屋、目薬ドラッグ、超能力……よく考えたら中学生の妄想みたいな設定なんですが、ジョンソン監督の手にかかると、斬新でクールなうえ、同時に古典(クラシック)なカッコよさが滲み出ます。これは映画オタク向けの要素を、誰が見ても面白く魅せるタランティーノ監督に通じるところがありますね。
そして彼の作品では、共通して〝二面性の交錯〟が重要なテーマ。既存のジャンルの組み合わせからまったく新しい世界を形成してきた彼の映画では、常に2つの異なるものが重なり、映画の世界に可能性の広がりと未知の奥行きを持たせるのです。『ルーパー』もまたしかり。現在と未来、犯罪と平穏、可能性と影響――鏡合わせの2つのものが交錯し、ひとつの結末へ収束していく展開に、誰もが引き込まれるに違いありません。そして最近猛スピードでデコが薄くなってきたジョセフVSすでにツルツルなブルースの、髪の毛をめぐるリアルな戦いも気になります。嘘です。

主人公ジョーは、未来から送り込まれた標的を始末する殺し屋〝ルーパー〟。ルーパーにはルールがあって、まず絶対に標的を逃がしてはならない。そして30年後の自分を殺す=〝ループを閉じる〟契約があり、それが終われば金の延べ棒と共に自由を手にすることができます。失敗すれば死あるのみ――ジョーの友人セス(ポール・ダノ!)が〝ループを閉じる〟のに失敗したときの描写はかなりグロテスクです。現在の彼を捕らえ拷問すると、未来の彼の肉体に影響が出てきます――現在の傷は未来の古傷となって浮かび上がり、手足が切り取られると未来の彼の手足もどんどんなくなっていく!ホラー映画を見慣れている私でも、これにはゾッとしました。

だからジョーも自分を殺す覚悟はできていました。暗い過去から自由になるため、未来の標的を殺す男――中二病的にカッコいい主人公を描かせたら、ライアン・ジョンソン監督は最高ですね。しかしついに送り込まれてきた未来の自分は、なんと反撃に出ます。未来のジョーは無事に自分のループを殺して大金を得たのですが、自分がループとして送り込まれる際に愛する妻を殺されたため、ルーパーのシステムを作った犯罪王を子供のうちに殺すため現在へやって来たのでした。要は個人的な理由でやってきたくせに、「お前のためだ」「未来がかかってる」と説得する未来のジョーを、あくまで自分に正直に「重要なのは今だ」と切り捨てる現在のジョー。自分同士の戦いというか、頭の固いオヤジと自己中な息子の親子ゲンカみたいです。そしてジョセフが特殊メイクの効果だけでなく、口調や表情までブルースを完コピしているので、2人が一緒だとちょっとキモい。

「歴史も可能性でしかなく、未来は不確かで曇っている。明確なのは現在だけ」――二人が出会ったことにより歴史は変わり始め、現在と未来のジョーがそれぞれ〝いま〟起こした行動が、未来を変えていきます。出会うはずのなかった現在のジョーと、未来の犯罪王となる可能性を持つ子どもを持つサラ(やはり名前は『ターミネーター』から?)が出会い、未来のジョーの妻の面影は薄れていきますが、一方誰にも心を許さなかったジョーも、サラとその息子シドの姿に、自分が得られなかった親子のあたたかさを見出し、少しずつ優しさを取り戻していきます。変わっていく現在の自分と、不確かな未来を救おうとする未来の自分。「お前の未来がかかっているんだぞ!」「あんたみたいになる未来のことか!?」現在と未来、可能性と影響が交錯しせめぎ合う中、二人のジョーが辿り着く結末とは……?

今年『TIME/タイム』が洋画では珍しく若い層にヒットしましたが、この『ルーパー』にも同じ可能性を感じます。単に時間がテーマというのが共通しているというだけでなく、現在の自分が未来の自分に立ち向かうというストーリーは、ジョーと同じく刹那的な若い人たちに共感を呼ぶのではないでしょうか?あと『ルーパー』と同じく歴史改変のテーマを持つ『バタフライ・エフェクト』もヒットしましたが、こういった「時間」や「可能性」という予測不可能な奥行きがある作品に、同じく可能性のある若い世代は惹きつけられるんでしょうね。何よりライアン・ジョンソン監督の感覚やスタイルは非常に現代的で、新しい世代に「カッコイイ!」と思わせる魅力があると思います。個人的には、まさに今一番「可能性」を感じる監督の一人です。


以上で『ルーパー』のレビューを終えます。
ジョセフを一番カッコよく撮れるのはライアン・ジョンソン監督だな、と改めて思いました。『Brick』みんな見て!


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